文化庁が国立の博物館・美術館に収入目標を初めて設定したことを巡り、波紋が広がっている。歴史や文化を学ぶ場として国が資金を投じてきたのが、これらの施設。収入に重きを置く背景には何があるのか。文化財や美術品をカネ稼ぎの道具として考えていないか。(松島京太)
10日午後、東京・上野の国立科学博物館には、家族連れやカップル、外国人観光客らが訪れていた。

国立科学博物館=10日、東京都台東区で
「収益を考えてない値段設定だと思うので、気軽に来られる」。東京都世田谷区の会社員、山本雄太さん(38)は3歳の長男を抱えながら話す。
長男の「恐竜の骨が見たい」という希望をかなえるために同館に足を運んだ。料金は一般630円で、高校生以下は無料だ。「正直もっと料金を取ってもいいんじゃないかとも思うけど、税金を払っているので、国がお金を出してこういう文化事業を支えてほしい」
そんな願いもある中、文化庁は新たな方針を示した。2月末に公表した「第6期中期目標」では、国立の博物館と美術館を運営する独立行政法人全体で、展示事業の費用に対して収入額の割合を100%とすることを目指しつつ、2030年度までに65%以上とするべきだとした。
収入額の割合が4割...
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