石川県の郷土料理を味わう生徒ら=いずれも清瀬市で
能登半島地震で大きな被害を受けた石川県のイカなどを使った能登の郷土料理が8日、東京都清瀬市清瀬中学校の給食で振る舞われた。2年生のクラスでは、石川県の水産業の特徴と被害の状況について授業で学び、生徒たちが食を通して被災地への理解を深めた。(岡本太)
給食に出たのは、石川県能登町で取れたスルメイカのイカごはん、石川県産のダイコンやニンジンなどを煮た能登地域の郷土料理「あいまぜ」、石川県の家庭で食べられている豚汁「めった汁」など。生徒たちは「やわらかくて、おいしい」「イカの香りがすごい」など笑顔で味わった。
給食で提供されたイカごはん(左下)や郷土料理の煮物「あいまぜ」(中央上)
同校では2年生が来年夏の修学旅行で石川県など北陸地方を訪れる予定で、給食前の授業ではイカの日本三大漁港の一つ、石川県能登町の小木港などについて学習。県内の各漁港で、計340隻以上の漁船が地震で被害を受けたことなどを学んだ。
来年1月には被災した県内の学校の副校長を招き、防災について話を聞くことにしている。
給食を食べた女子生徒の一人は「1月に地震があってから、どんな状況なのかずっと気になっていた。石川県産の魚を食べたり、現地を訪れたり、いろいろな形で被災地の力になり続けたい」と話した。