育児休業を休みではなく、大切な仕事と捉える社会の機運を醸成しようと、「育業」をテーマにした都主催の出前研修が6日、東京都港区芝5のNEC本社で開かれた。講師を務めた元NHKでフリーアナウンサーの武田真一さん(57)らが取得の推進や取りやすい職場環境をつくる利点を説明した。
武田さんは、育業の推進は企業にとって価値の向上や優秀な人材確保につながることを強調。2人の子どもを持つことから「私は仕事を休まずに妻に任せてしまったが、もっと育業を取って子どもと向き合う時間をつくれば良かったと後悔している」と話し、活用を促した。
育業をテーマにした出前研修の講師を務めたフリーアナウンサーの武田さん=港区で
都は育児休業を「育業」という愛称で呼び、啓発に力を入れている。初めて開いたこの日の出前研修には、オンラインを含めてNECの社員200人以上が参加した。教材や研修の様子を撮影した動画を他企業でも活用できるように、近く都のホームページで公開するという。(浜崎陽介)