サッカー明治安田J1は19日、三協フロンテア柏スタジアムなどで第34節最終日の7試合が行われ、3位のFC町田ゼルビアは柏レイソルと1-1で引き分けた。4試合勝ちなしで勝ち点は60。首位サンフレッチェ広島は湘南ベルマーレに1-2で逆転負け。12試合ぶりに黒星を喫した。勝ち点65のまま。
柏―町田後半、先制点を決められ、肩を落とす町田イレブン=三協F柏で(平野皓士朗撮影)
粘りをみせた土壇場の同点劇にも、勝ち点2を失った喪失感が大きい。逆転優勝のために勝ち続けたい町田は、ミスから先制を許し、後半の追加タイムにPKを獲得して追いつくのがやっと。主将の昌子は「細かい守備のミスでCKを多く与えてしまった」と悔やんだ。
スルーパスの多さがリーグ屈指の柏に、DFの背後のスペースをしつこく狙われた。苦し紛れのクリアが相手のCKとして積み上がり、9本目で耐えきれずにゴールを割られた。後半18分、左からのボールをキャッチしにいった日本代表GKの谷がはじいてしまい、近くで待っていた細谷に頭で押し込まれた。
柏―町田後半、判定に不満を示す町田の黒田監督=三協F柏で(平野皓士朗撮影)
安定感が売りだった23歳の守護神が前節に続いてミスから失点。色を失ってピッチから引き揚げ、取材エリアに現れなかった。自慢の堅守がほころび、黒田監督は「もったいなかった」と3度繰り返した。
勝負どころのシーズン終盤で今季初の2連敗を喫し、さらに残留争いをする柏にも勝ちきれず、白星を1カ月以上つかめていない。今節は好調の上位2チームがそろって敗れただけに、なおさら勝って差を縮めたかった。指揮官は「まだ首位に手が届く。下を向くような順位じゃない」と気を張った。(加藤健太)
【関連記事】町田ゼルビア、逆転Vは「まだ手が届く」レイソル戦を前に「優勝」を宣言した勝負師・黒田剛監督の意図は
【関連記事】窮地の町田ゼルビアを鼓舞した最年長40歳・中島裕希意地の一撃に逆転Vへの光を見た