2週にかけて下北線路街を特集。今回は東北沢駅から下北沢駅まで歩き、3つの商業施設内の人気スポットに足を運びます。スパイスが織りなす絶品カレーのお店「SANZOU TOKYO」、地域住民が集う憩いの場「空き地カフェ&バー」、本場の味に近いタイ料理を楽しめる「タイ料理研究所 下北沢店」にお邪魔しました。
イラスト:杉崎アチャ
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東北沢駅から下北沢駅に至る遊歩道では犬の散歩をしている地域住民の姿が見られ、ペットフレンドリーなカフェやショップも多くあります。週末には古着を買い求める若者でにぎわいますが、平日に行き交うのは外国人観光客や、地元のファミリー層が中心。多彩なイベントが開催されるエンタメスペースや、スクリーンを備えた屋外ステージもあり、このエリアならではのカルチャーのごった煮感と共に、のんびりした落ち着いた雰囲気も楽しめます。
「reload」のエントランス。感性を刺激する“いいもの”が揃う次世代型の商業施設です。
小田急線「東北沢駅」から「世田谷代田駅」までの地下化に伴い、全長約1.7kmの線路跡地に生まれた新しい街。それが「下北線路街」です。
『BE YOU. シモキタらしく。ジブンらしく。』という開発コンセプトに込められたのは、シモキタ独自の多様性にあふれた魅力を未来に息づかせ、下北沢に住む人、働く人、訪れる人のチャレンジを後押ししたいという想い。主役は「地域のプレイヤー」であり、個性ある複数の商業施設を拠点に、日々、さまざまな取り組みが行われています。
下北線路街特集の前編となる今回は、東北沢駅から街歩きをスタート。それぞれに特徴のある商業施設に立ち寄りながら、下北沢駅東口を目指します。最初に訪れたのは、店主の顔が見えるユニークな個店街「reload」。全24店舗のテナントは独創的な飲食店に加え、ヴィンテージショップやフラワーショップ、眼鏡店、文具と雑貨のセレクトショップ、ヨガスタジオ、理容室など、センスが光るラインナップです。街中の路地を散策しているような楽しさが感じられる空間に、「洗練されたカオス」が詰まっていました。
東北沢駅から「reload」へ至る遊歩道。道中の「MUSTARD™ HOTEL SHIMOKITAZAWA」1階のカフェで朝食を摂るのもおすすめ。
遊歩道沿いに植えられた表情豊かな木々や緑を眺めながら歩き、車道を挟んだ向こう側に見えてきたのが、常設のカフェ&バーやキッチンカーエリア、芝生エリアなどがある「下北線路街 空き地」。空き地という親しみやすい名称と、芝生エリアに置かれた土管に思わずニヤリ。開放的な雰囲気が心地良く、いつか、芝生エリアのステージでライブイベントが開かれているときに来てみたいと思いました。バラエティに富んだキッチンカーの出店は日替わりなので、一期一会の出会いを楽しんでみては。
「下北線路街 空き地」の脇にあるレトロなゲートをくぐり、あずま通り商店街へ。商店街を抜けたら、下北沢駅東口はすぐそこです。最後は、新しい「シモキタライフ」を発信する駅直結の商業施設「シモキタエキウエ」へ。2階に上がると、珍しい輸入雑貨が所狭しと並ぶお店や、異国情緒あふれるタイ料理店、ドイツビールとソーセージが楽しめるお店などがあり、従来の駅直結商業施設とはひと味違うセレクトにワクワクしてきました。この高揚感は、「駅を上がると気持ちがアガる」というコンセプト通り。次回は、下北沢駅南西口からスタートし、世田谷代田駅へと向かいます!
「ウルルカレー」(1200円)は、甘さの中に辛さが引き立つキーマカレー。オーストラリアのウルル(エアーズロック)をモチーフに開発されました。
千葉・柏の老舗カレー店「ボンベイ」2代目シェフとして知られる磯野晃一さん監修のもと、令和3年(2021年)にオープン。こだわりのスパイスに日本の調味料を組み合わせ、親しみやすい独自の「ジャパニーズカレー」を作り上げました。米は山形産のはえぬきを採用。人気の「セドナカレー」をはじめ、旬の野菜を使用し、季節ごとに違った味わいを楽しめるメニューも。オンライン販売のオリジナルアパレルアイテムも要チェック。
店内は全席スタンディング。コンクリート打ちっぱなしのスタイリッシュな空間です。
スタッフ
各国の都市や名所、遺跡などの名前を冠したメニューは当店の特徴のひとつ。世界を旅するように、その日の気分でいろいろな味のカレーを楽しんでほしいと思っています。
お客様
しっかりスパイスの効いた本格的なカレーながら、飽きがこなくて毎日でも食べたいと思うのは、慣れ親しんだ日本の調味料が使われているからかもしれません。店内でカレーのみを注文した際、サービスでついてくるほうじ茶のチャイもおいしいです。
<データ>
住所世田谷区北沢3-19-20reload 1-7
電話03-5738-7744
営業時間11:00~20:00(LO19:30)
定休日不定休
次ページに続く。地域住民が集う憩いの場「空き地カフェ&バー」、本場の味に近いタイ料理を楽しめる「タイ料理研究所 下北沢店」をご紹介します。
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