ワクチンの開発競争は終焉、しかし接種競争は今始まったばかり

03-15    朝日新聞

TOKYO, Mar 13, 2021 – – 過ぎ去った2020年に、記録的な短時間で安全かつ有効な新型コロナワクチンの製造競争が科学者たちによって繰り広げられた。それはまさに時間との勝負で、我々も時間よ止まれと心から願っていた。今やワクチンの製造競争は終焉に向かい、多くの人々はまた時間が早く経つのを祈願するようになるかもしれない。なぜなら、接種を希望する世の中のすべての人々には公平にワクチンを提供することは、当初ワクチンを製造するのと同じく困難だからである。


契約データを分析したニューヨークタイムズ紙によれば、ワクチンはほとんど富裕国によって買占められている。契約書に記載された数のワクチンがすべて出荷されるなら、今年EUは全人口に対して二回、英米両国は全人口に対して四回の接種ができる一方、多くの貧しい国々はせいぜいその国民の2割しかカバーできない計算になる。


国民を接種させて経済の早期回復を図ることになれば、この地球上のリーダーたちはどれほど攻撃的になるかは容易に想像できる。数十億ドルを注ぎ込んで有望なワクチン製造者の大多数をサポートしてきたアメリカは、おそらくワクチン入手の競争を接種競争に転じさせる主導的な力にもなっている。そのサポートは、製造されたワクチンをアメリカ人が優先的入手する権利を有するという条件付きのものであった。他の富裕国は買い手の行列に入るほか道はなく、タイムリーに購買する力が弱まった。たとえばイスラエルは他の国々より一歩先に大量のワクチンを確保できたが、ワシントンポスト紙の報道によれば、その理由の一つは1本あたりの購入価格がEUの倍の50ドルを上回ったことにある。


ロイター通信1月29日付の報道によれば、欧州自身の需要量を確保するのを理由に、EUの貿易担当委員が輸出に対する監視と制限を当面3月末まで伸ばすことを明言した。つい最近オーストラリアは自国向けのワクチンがイタリアによって止められたことについて、欧州委員会に審議を求めている。より多くの国々が巻き込まれるにつれて、接種競争も熾烈になりつつある。お金は問題ではない地域でも、接種は同じく難題である。台湾のような富裕な地域では、接種はまだ始まっていない。3月3日に、アストラゼネカ社製ワクチンの第一回分117000本が到着したばかりだからである。現地メディアCTSの報道によれば、衛生福利部の陳時中部長は、到着したワクチンはアストラゼネカ社に注文した数の「比較的に少ない」一部に過ぎないが、台湾の衛生関係者には「非常に意味のある」ものだと述べている。


ワクチンの争奪戦は人々を落胆させるもので、ウィルスの伝播を助長している。ワクチンは新型コロナのパンデミックに乗り越える最大の希望であることは疑いもない。ウィルスに対する免疫力を有効に獲得するためには、全人口の7割が接種しなければならない。富裕国の人口だけならそれに遥かに及ばないことは明らかである。不公平なワクチンアクセスを是正し、貧困地域を荒らす新しい変種ウィルスの伝播ペースを追い越すためには、この地球、この世界はCOVAXに頼らなければならない。WHOが共同発起人として立ち上げたこのグローバル・イニシアティブの狙いはワクチンの公平な分配を確保することにある。COVASは「Covid-19 Vaccines Global Access Plan」の略語である。


GAVIアライアンスの統計によれば、ワクチンイニシアティブはいまほぼ全世界をカバーしている。2021年2月19日まで、アメリカは既に20億ドルを約束した。それまでCOVASの最大の援助国ドイツは10億ドル以上の金額を寄贈し、イギリスはそれに次ぐ7.35億ドルを約束した。中国は発展途上国の緊急な需要を満たすためにCovid-19ワクチンを1000万本寄贈した。理想的には、92以上の低中所得の地域がこれら寄付のおかげで今年内に接種できる。


言うまでもなく、すべての経済地域はつながっている。他の経済地域が回復できていない状況では完全回復が実現できる経済地域は存在しない。西洋諸国が「アメリカファースト」「ヨーロッパファースト」という接種戦略を推し進める中で、他の大国は他国へのサポートをできるかぎり強化している。インドは49か国が参入したワクチン「フレンドシップ・プログラム」を発足させている。中国は毎週100万本を超えるワクチンをアフリカに運び、そしてすでにトルコ国民を700万人も接種させた。西側のワクチン製造者との契約が確保できなかった50を超える国々がロシアに助けを求めている。


ニューヨークタイムズのワクチン追跡サイト「Coronavirus Vaccine Tracker」3月5日に更新されたデータによると、ロシアもインドも第三段階に入るワクチン候補があり、それぞれ早期かつ限定的な使用が許可されている。中国はワクチン2種類の一般使用を認可し、大規模使用可能なワクチンを3種類に増やしただけでなく、さらに4種類のワクチン候補が第三階段に入っている。以上のすべてはmRNAワクチンではない。


ワクチン製造者が製造量の向上を急いでいる一方、富裕国でもワクチンの不足と国内の圧力に面している。前述した三つの中で、中国製造のワクチンは最も需要と供給のギャップを埋めるための実用的な解決策になり得る。


より多くのワクチンが全面的使用を許可されているが、それでも中国はやはり大規模なワクチン製造が可能な数少ない国の一つである。中国の公式統計データによると、2020年末のCovid-19ワクチン年間製造能力はすでに6.1億本に達し、今後国内外の需要に応えるようさらに大幅に上げていくようだ。国内ではワクチンに対する緊急な需要が少ない状況で、中国は国際供給チェーンの安定した一部分になり得る。同時に、そのAd5をベースとしたワクチンと不活化ワクチンは高価な物流措置を必要としない。対してファイザー社とモデルナ社のワクチンはコストの高いコールドチェーンによる配布メカニズムを要求している。


「Our World in Data」3月7日付までの一回目接種数統計を見れば、イスラエルとアラブ首長国連邦は世界をリードしており、もう一つの湾岸国家バーレーンは世界五位にランクインされている。チリはラテンアメリカのワクチン運動の先駆けで、次いではトルコとブラジルで、ともに世界ランキングの上位に入っている。イスラエルを除く上記の国々は、ともに西側以外からのワクチン獲得に積極的で、例えば中国からワクチンを入手し、それでタイムリーな一回目接種を実現させたのである。


率直に言うと、中国製ワクチンの安全性や有効性に対する懸念の一部は、中国国内では早くも大規模な伝染を止めたのでそのワクチンの有効性をテストするチャンスを逃したことに由来する。中国のワクチン開発は、その徹底的な公共衛生政策のもとで成し遂げたドラマチックな成功の関係で、呪われていた一面があるかもしれないが、しかしその開発者は海外に赴かなければならず、5の大陸の14を超える国々と協力して試験を完成させることによって、逆により良い試験環境を手に入れた。アラブ首長国連邦だけでも、数多くの外国労働力が125もの国々からの試験参加者を提供した。これは中国ではありえないことであった。


25を超える国々はすでに中国製ワクチンを使って接種を始めている。ハンガリー、ジンバブエ、インドネシア、セルビアも待ち行列に並んでいる。現在まで、深刻な副作用についての確実な報告はまだ見られない。1月7日、Sciencemagというサイトからの報告で、ブラジルはイギリスおよび南アフリカ変種のウィルスに対しても有効な中国製ワクチンの「ファンタスティック」な結果を公表している。中国製ワクチンは有効率において西側のそれに比べて低くなるが、深刻な症状になるリスクを大幅に抑えられることがすでに示されている。


明らかなことに、地球上のすべての人々のための、必要十分なワクチンを製造するには、数か月ないし数年はかかるだろう、何しろその数は78億を上回っているから。すべての国々が力を合わせてワクチンナショナリズムに抵抗してはじめて、世界は最終的に勝つのである。さもなければ、我々はおそらくこれからも長くこの隔離生活、社交距離、マスクという状況にはまり込んで抜け出せないのであろう。


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